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はじめてのFX・本格的に学ぶための4冊【書籍紹介】

はじめてのFX・本格的に学ぶための4冊

この記事では、

  • これからFXを始めてみたい
  • FXをはじめたが、どう勉強すればよいかわからない

そんな方に、おすすめできるFX本を、必要最小限でご紹介します。

世には多くのFXに関する書籍があります。けれども、私もそうでしたが、最初は、そもそもどれから読んでいいかわからないとおもいます。

実際、FX本15選!とか、多すぎだし、いきなりそんなにいりませんって。

そこで、次の分野別に、ぎゅっと絞って4冊の本をご紹介したいと思います。

  1. FXの全般的な基礎知識
  2. 相場の心がまえ
  3. FXの手法・技術 (チャート分析)

優先順位はなく、以上の分野の勉強はすべて必要。

かといって何10冊も読む必要なんてありません。1, 2は1冊づつ、3だけ2冊。1冊だけ意表をつくかもですが、あとは名著や定番、そして読むべき理由付きで紹介します。



1. FXの全般的な基礎知識

「2019年版 最短で1億円を築く FXの稼ぎ技228」

推奨する本が、いきなりムック本で、なおかつタイトルがアレすぎるだろ!って引かれてしまいそうですね。のっけから意表をついてしまったかもしれません。

売りたいのはわかりますが、FX本は煽りコピーで目を引こうという傾向が強いんですよね。だから余計、選びずらい、といいますか。

それはさておき、株に比べれば覚えることが少なくていいよな、とかいわれるFXトレーダーですが、用語ひとつからしてよーわからん!って初心者からみれば、覚えるべき、知っておくべき知識は正直かなり多いとおもいます。

私がこの本をおすすめしたい理由はまさにそこで、FXの全般的な基礎知識を網羅的かつ効率的に知ることができるからです。

この本、内容は単にFX基礎知識のまとめであって、そう思って読めば大変よくできているとおもいます。5つのセクションがあり

  • Section.1 通貨・相場
  • Section.2 政策・経済指標
  • Section.3 テクニカル・売買判断
  • Section.4 情報収集・制度・FX会社
  • Section.5 価格動向・メンタル

とくに、Section.1, 2, 4はよいとおもいます。ドルストレートってなんだ、流動性ってなんだ、てとこからわかります。SNSを含めた情報収集の方法がのっているのもよいかと。

ワンポイント形式で記事もコンパクトで読みやすい。

Section.2の政策・経済指標、つまりファンダメンタルズ (経済の基礎的条件) の話しって、テクニカル信奉者でもまったく知らないわけじゃありません。彼らもある程度は知っていますし、その必要があります。ファンダメンタルズはこの本でサラッとおさえておくのが良いとおもいます。

ただし、Section.3の売買手法については、この本を頼るのではなく、3で紹介する本で、体系的にじっくり学んだ方がよいでしょう。

2. 相場の心がまえ

「デイトレード」 オリバーペレス、グレッグ カプラ(著)

日本語訳は2002年初版で、だいぶ古くなりましたが、内容は古びていません。もはや名著の部類ではないでしょうか。

FXではなく、株の短期トレードを軸にしたお話です。テクニカル信者になること請け合いですが、具体的な手法解説がメインの本ではありません。

この本が古びない理由は、相場で生き残る思考方法の基盤として、トレーダーの実践哲学が語られているから、勝手ながらわたしはそう思います。役立つ相場の教訓が満載です。

ページ数はたいしてありませんが、内容は重い。ひとことでいうなら、バカは死ぬってはなしです。

専業向けだし、副業的FXの初心者には厳しすぎる話じゃないか?そう思うかもしれません。でも、いいんです、厳しいくらいで。

ある程度、相場で辛い思いをしてから読むほうがグサグサ刺さる本だとおもいます。私がそうでした(泣)。でも早いうちに読んでおくことに越したことはないとおもいます。

FXをはじめて、いかに自分を律するかの重要性が身に染みた方は、プロスペクト理論をはじめとする心理学的アプローチの本をチョイスするのもよいでしょう。

本書は、一定数の人には、むしろ相場に手をだすのをやめさせる、そんな効果があるかもしれませんが、それはそれで価値がある本だとおもいます。

3. FXの手法・技術

このカテゴリだけ2冊ご紹介します。

「マーケットのテクニカル分析 - トレード手法と売買指標の完全総合ガイド」 ジョン・J・マーフィー(著)


短期・長期・FX・株・先物・・・そうした別をとわないテクニカル分析の教科書的な書籍です。

王道の、ダウ理論やいわゆるライントレードの基礎解説からはじまり、移動平均、オシレーター、エリオット波動、と、学習すべき順序が良いとおもいます。

なので、飛ばし読みでなく、1章から順番に読むことをおすすめします。

本書を読み切るのは長期戦になるとおもいますが、非常に重要なのは第1章から第6章の、支持線・抵抗線、トレンド、反転、継続のチャートパターンまでで、ここがテクニカルの要所です。チャートの分析に最低限必要な6章まででOKです。

第10章のオシレーター以降は、RSI, ストキャスティックス、MACDなど代表的なものが登場しますが、こうしたものは初心者には混乱のもとなので、後回しでよいか、あるいは知る必要はないかもしれません。

「FX 5分足スキャルピング – プライスアクションの基本と原則」ボブ・ボルマン(著)

1のムック本と同じことがいえるのですが、”スキャルピング”とか、短期トレード儲かるぞ煽りのようで、誤解しそうなんですが、内容は至ってまとも、まじめ、素晴らしい。

原題は「Understanding Price Action : Prac-tical Analysis of the 5-Minute Time Frame」だそうで。こうした日本語訳コピーでないと売れないのかなあ。また愚痴っぽくなりました。

さて、ダウ理論やチャートパターンの基礎を抑えた後は、実際のFXのチャート分析(相場心理の解釈)にこの本でチャレンジするのをお勧めしたいです。ライントレードをより深く学べます。

内容のレベルは高いですが、ローソク足のつらなりから”ブル派”(買い)と”ベア派”(売り)の力関係や相場心理がこんなふうに解釈できるのか! と目からウロコになるでしょう。

もちろん、エントリーや決済タイミングの考え方も記載されています。

ただし、この本で語られている”ブレークアウト”ねらいは、初心者のうちは難しい、というかリスク高いので、目の前のチャートに対しての仮説の立て方、解釈方法の引き出しを増やす、という目的で読むのが吉かとおもいます。

ブレークアウト手法を武器に持っている人はすでに上級者クラスでしょう。才能があるかたは、短期間で身につけてしまうかもしれませんが。

一気に読みきるのは大変ですし、この本だけは学習コストがとびぬけて高い。

でも裁量トレードの勝ち手法はこの一冊で身につくってくらい濃いです!見返りはあります。

やはり本は便利です

ググりまくるのもよいですが、書籍で体系的に知識を得るほうが時間効率がはるかによいでしょう。

とはいえ、とりあえず「勝ちたい」から、初心者向けで分かりやすそうな手法の本を買ってみようか・・・これは危険なパターン。

すぐに得をしよう、すぐに勝ちたいという心理から、偏った情報、視野が狭いままでポジションをとるのはあぶないです。

たとえば、いきなり移動平均線とオシレータだけでFXに立ち向かうのはいかがなものでしょうか。

買ってみて、うわ、くだらねー、と思う本も私は結構買ってしまいましたが、相場のことを考えれば、そんな損は安いものです。

老婆心ながら、まちがっても情報商材に血迷ったりしませんように。書籍が最良の情報商材です。

以上、書籍選びのご参考になれば幸いです。